よく、デルソル乗りでない人はデルソルの事を
「あれはオープンカーと呼ぶには抵抗がある」とか「あんな物はサンルーフ
が大きくなっただけ」とか、言う事があります。
以前の私であれば、そんな事を話を聞いたとたん
ふっ、ふざけんなぁぁ〜!(がっちゃ〜ん)←ちゃぶ台返し
デルソルを愚弄する奴は神が許してもこの私が許さんっ!!
と暴走していたものですが(笑)最近では少し考え方が変わってきました。
デルソルに乗っている人なら分かると思いますが、デルソルは十分オープン
エアーを楽しむ事のできる車です。
しかし、その楽しさは乗っている人にしか分からないんですよね。
デルソルに乗った事のない人は、デルソルではあまりオープンエアーが楽し
めないように見えてしまうようです。
では、なぜそう見えてしまうのか?
まず、一番最初に出てくる要因は、あの太いBピラーでしょう。
たとえデルソルをフルオープン状態にしていても、あの太いBピラーが見た
目をオープンカーらしく見せないのです。
しかも、あのBピラーは、ボディ剛性を保たせる為の意味よりも、クーペ時
のデザイン的な要因のほうが大きいらしいのです。
つまり極端に言ってしまえば、デルソルはクーペ時のデザインを主体とした
車であると言えるのかもしれません。
たしかに、車としての状態としてはオープンよりもクーペ時のほうが多いの
で(停車時も含めて)見られる時間を考えた場合、クーペ状態のほうがよく
見られる事になるのでしょう。
しかしデルソルは、基本的にタルガトップ形状でありながら、リアウインド
ウを開閉可能(しかも電動)とさせる事で、よりフルオープンに近い状態に
近づけてある事や、風の巻き込みを考えた三角窓やサイドミラーの設置、防
塵防水対策のオーディオボックス、光の反射や埃の対策がされ、オープン状
態を主体に考えられたメーターパネル、見られる事を意識したシートデザイ
ン、オープン時のセキュリティを考慮された鍵付きパーソナルボックス、室
内から開閉させる事にできないトランク・・・
上げればまだまだありますが、とにかくデルソルには様々なオープンとして
の工夫がされているのです。
これほどまでにオープンにこだわった車でありながら、なぜにオープン時の
デザインだけはオープンに見えないのでしょう?
乗った人なら分かると思うのですが、デルソルのフルオープン時は、Bピラ
ーの無いフルオープンタイプのオープンカーと比べても劣らないぐらいのオ
ープンエアーが楽しめるのです。
ならば、オープン時のデザインも、よりオープンらしくできなかったのでし
ょうか?
実は、そこで前の考察で上げたCR-Xとしてのコンセプトチェンジの理由
が浮上してくるのです。
CR-Xがコンセプトチェンジする事になった原因のひとつに、アメリカで
の保険料金の急上昇があると述べましたが、実はスポーツカーに限らず、オ
プンカーも保険料がかなり高いらしいのです。
オープンカーは趣味性の高い車であると言う事や、転倒時の安全性等を考え
ると、たしかに保険料が高いと言うのも納得できます。
保険料の上昇を防ぐ為にあえてスポーツ路線からの脱却を狙ったデルソル。
それなのになぜ、保険料の高いオープン路線を選んだのでしょう?
そこで、実は考えられる仮説があります。
もしかしたら、デルソルは
「オープンカーの見えないように作られた」
のではないか?と言う事です。
デルソルのオープンへのこだわりを見れば、完全にオープンカーである事は
間違いないでしょう。
しかし、オープンカー保安性、安全性を考えた場合、どうしても「完全なオ
ープンー」にする事ができなかったのでしょう。
保険料の上昇による販売台数低下を防ぐ為にあえて大幅なコンセプトチェン
ジを行ったデルソル。
その為にデルソルは、「クーペも楽しめるオープン」ではなく「オープンも
楽しめるクーペ」である必要があったのかもしれません。
そしてそれは、クーペとオープンの両立を目指したデルソルのネックであっ
たのでしょう。
つまりデルソルは、あれほどオープンが楽しめる車でありながら、あえて
「オープンカーに見えないオープンカー」
を目指したのかもしれません。
デルソルのオープン状態が、あんまりオープン状態に見えないのは、ロール
バー形状になるBピラーからのフレーム内装がむき出しだからではないでし
ょうか?
あの部分の内装のみ、外装と同じ塗装をしてしまえば、オープン状態では完
全な「ロールバー付きフルオープンカー」に見えると思います。
元々あんまり室内では目立たない所なので、外装と同じにしてしまってもそ
れほど違和感無いと思うんですけどねぇ。
どこか作ってくれないかなぁ?(笑)
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