トランストップ手動閉め方法 |
デルソル トランストップの中古車を購入したけれど、取扱説明書が無かった為に手動 でトランストップを閉める方法がわからない と嘆いている人もいるかもしれないという 事で、トランストップの手動開閉(主に閉め)手順の紹介をしようと思います。 トランストップは結構トラブルが多く、動作中に停止してしまった場合は自分で閉める事 が出来ないとまともに走行する事ができませんからね。 もちろん、説明書を読みながら閉めればちゃんと閉じる事が出来ますが、ほとんどの 人が手動で閉めた事が無いと思いますし、説明書に書かれている方法よりも楽に閉め る事が出来るコツとかありますのでそのあたりも説明しつつ紹介したいと思います。 デルソルのトランストップを手動で動かさなければならない時というのは、そのほとんど の場合が閉める時になります。何らかの理由でオープン状態にしている時に閉める事 が出来なくなり、そのままでは駐車しておく訳にはいかない為に手動で閉めるという事 ですね。 そういう事態に陥る時というので一番多いパターンはトランストップのチルターギア破損 でして、この場合はオープン状態のデルソルを閉めるというというよりも途中で停止し てしまったトランストップからチルターユニットを取り外した上で閉めるという作業になる 為にかなり特殊な状態になり、デルソルの取り扱い説明書では対応できません。 このチルターギア破損時における対応方法は別のコーナーで説明する事として、今回 はオープン状態のデルソルを手動で閉める様にするという事を中心に紹介を行います ね。 っと、どういうシチュエーションで手動でルーフを閉めなければならなくなっのかという事 を設定しておいた方が説明しやすいですね。オープン走行を楽しんでいる時にデストリ ビューターの故障が発生した事でエンジンをかける事が出来なくなって、トランストップ を動作できなくなってしまった状態と思って下さい。 バッテリーは生きているけれどエンジンをかける事が出来ない為にトランストップを動 作させる事ができないという状態ですね。 まず、トランストップの手動開閉用のユニットですが、運転座席後部にあるパーソナル ボックスの中に収められています。これが無いとトランストップを手動で閉める事が出 来ません。いざという時に使用する部品ですので、人によっては見た事もないかもしれ ませんね(笑) この手動開閉ユニットの使用方法は、説明書の他にパーソナルボックス蓋の裏にも簡 単ながら書かれていますので、手動開閉ユニットの接続方法や、使用時における動作 方法の参考になると思います。 デルソルのトランストップは、運転席側のサンバイザー裏にトランストップの操作方法 が書かれていたりと色々と操作説明が書かれていますので、その事は憶えておくとお 得ですよ。まだ見た事が無い人はぜひ一度確認して見てください。 さて、トランストップの手動開閉ユニットは基本的に、チルターユニットの上昇、下降。 それにトランクリッドの上昇、下降 に使用されます。 トランストップ手動開閉用部品は全部でこれだけ。手動開閉ユニットを動かす小さなZ 型レンチは手動開閉ユニットの裏側についています。 ルーフスライダーを動かす大きなZ型レンチだけは車載工具の中にあり、他の手動開 閉用部品とは違う場所に保管されていますので、いざ使う時になってどこにあるのか分 からないという場合があるかもしれませんので注意してください。いざルーフスライダー を動かそうとして小型のZ型レンチを使用しようとしたら、はめ込む事が出来なくて困っ たという話も何度か聞いた事がありますよ。 運転席後部のパーソナルボックスの横側には手動で動かす為の、動力伝達用接続部 があります。 ここのカバーを取り外し、組み立てた手動開閉ユニットを取り付けます。 トランクとチルターユニットでは差し込む位置が違いますがチルターユニットは下側で す。間違えない様に注意してくださいね。 それではいよいよ、トランストップのルーフを手動で閉める方法の説明に入ります。 まずはルーフの収納されているトランクリッドを上昇させます。 接続部の中央にある取っ手付きワイヤ―を引っ張って90度回してトランクのロックを 開錠し、手動開閉ユニットを使用してトランクリッドを上昇させる方法が正規の方法な のですが、実は鍵を使ってトランクを開けてやれば簡単にトランクリッドを上昇させる事 が出来てしまいますので、その方法でトランクリッドを上昇させるのが良いでしょう。 (追記) トランクロック開錠ですが、ワイヤーを引っ張っている状態が開錠状態となります。 ワイヤーにフックがついており、引っ張った状態でフックを引っ掛ける事が出来ます。 つまりワイヤーを引っ張ってから90度回転させると、ワイヤーを引っ張ったままの状態 で引っ掛けておく事が出来、開錠状態となる次第です。 チルターギアが破損してしまった場合はトランストップが動作途中で停止してしまってい る為に、トランクリッドを上昇・下降させるにはリセットをかけてトランストップの動作を 初期化させてやらないといけないのですが、今回の場合はトランストップのユニットに 異常はなく、正常な動作が行われている状態である為に最初からリセットをかける必 要はありません。 リアウインドウが開いているとトランクは開けられないので、その点だけは注意して下さ い。 トランクリッドを上昇させたら、次はトランクリッドに収納されているルーフを取り出しま す。 ルーフスライダーを出してやるという作業になり、この時に大きなZ型レンチを使用しま す。 トランクリッド下側にある溝の中に差込穴がありますので、そこにレンチを差し込んで 回してやればルールスライダーが動きます。ちなみに、右回しで取り出し、左回しで収 納です。 結構固いですので、動かす時に心配になってしまうかもしれませんが、回転方向を間 違えなければ大丈夫ですのでしっかりと回転方向を確認しつつ回してください。 レンチが回らなくなるまでルーフスライダーを出す事が出来たら、そこが停止位置です。 この時、回らなくなったからといって無理に力をかけすぎない様に注意してくださいね。 次にチルターユニットの上昇を行います。まずは手動開閉ユニットを組み立て、接続ケ ーブルを運転席後部のパーソナルボックスの横側にある動力伝達部の下側(チルター ユニット用)に接続します。 それから小さいZ型レンチを手動開閉ユニットの トランク用ルーフ用(倍速用)に差込 みUP方向に回転させるとチルターユニットが上昇します。 多少力がいりますし、何よりもチルターユニットの上昇速度はかなり遅いので、この作 業においてこの部分が一番大変な所ですね(笑) チルターユニットを上昇させる事ができなくまで回転させます。この時、チルターユニッ トが上昇する様をまじまじと見ながら行う事になりますので、こんなに上昇するのかと 違和感を感じる方もいるかもしれませんが、最上限までくるとレンチを回転させる事が 出来なくなりますので、それまで回転させてくださいね。 チルターユニットを一番上まで上昇させたら、今度はセンターロックを「OPEN」から「C LOSE」へと切り替えます。するとルーフスライダーとルーフとの接続が外れます。 ルーフスライダーとルーフとの接続が外れたら、今度はルーフスライダーを元の位置に 戻(収納)します。 取り出す時と同様に大きなZ型レンチをトランクリッド下側の差込穴に挿し、左回しで回 転させてやればルーフスライダーは元に戻りますので、一番後ろの位置まで下げてく ださい。 ルーフスライダーをトランクリッドに収めたら、次はチルターユニットを下げてルーフを 所定の位置へ戻します。 手動開閉ユニットのレンチを左回転させてやるとチルターユニットが下がりますので、 ルーフが下がりきるまで回転させて下さい。 上昇させる時と同様に時間がかかり大変な作業ではありますが、下降させるという事 もあって上昇させる時よりも力を必要としませんので比較的楽に作業ができます。 ルーフが下がりきった後、手動開閉ユニットは使用しなくなりますので動力伝達部より 取り外し、ルーフサイドロックをかけます。 それからルーフスライダーが完全にトランクリッドに収納されて、最後端にある事をしっ かりと確認し、トランクを閉める時と同じ要領でキーを使ってトランクリッドを下降させま す。(トランクリッドが下がりきり、ロックがかかるまで行って下さい) 色々と作業している関係上、トランク内の本来物を置いてはいけない位置に工具など を置いてしまっている事もありますので、干渉するものが無いかどうかちゃんと調べて からトランクリッドを下げるようにしましょう。 基本的にはこれでルーフの閉めは完了ですが、何らかの異常信号が入ってしまってい る可能性がありますので、エンジンルームにあるBACK UP 7.5Aヒューズを抜き 差ししてトランストップ動作のリセットをかけ、完了です。 トラブル時における応急的な手動閉め動作である為、この時にリセットをかける必要は ないかもしれませんが、復旧後にリセットを忘れていて何からのトラブルが発生してし まう事を考えると忘れないうちにリセットをかけておくと良いかもしれません。 とまぁ、こんな感じでトランストップを手動で閉める事が出来ます。 今回はディストリビューター故障によってエンジンが動かなくなった事を想定している為、 その後レッカー車に乗せられていく事になると思いますが、さすがにオープン状態で レッカー車に乗せるのは嫌ですからね(笑)他にも何らかの状態で手動で開け閉めしな ければならない事があると思いますので、トランストップのデルソルオーナーとして、ぜ ひ手動で閉める方法はマスターしておきましょう。 |
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